大和の国のこころ、万葉のこころ

不肖私がこよなく愛する『万葉集』の鑑賞blogです。

2022-01-02から1日間の記事一覧

めげないオヤジの恋・・・巻第4-627~628

訓読 >>> 627我(わ)が手本(たもと)まかむと思はむ大夫(ますらを)は変若水(をちみづ)求め白髪(しらか)生(お)ひにけり 628白髪(しらか)生(お)ふることは思はず変若水(をちみづ)はかにもかくにも求めて行かむ 要旨 >>> 〈627〉私の袖を…

ともしびの明石大門に・・・巻第3-254

訓読 >>> ともしびの明石(あかし)大門(おほと)に入(い)らむ日や榜(こ)ぎ別れなむ家のあたり見ず 要旨 >>> 明石の海門を通過するころには、いよいよ家郷の大和の山々とも別れることとなるのだ。 鑑賞 >>> 柿本人麻呂が、船旅の途上で読んだ…

富士の高嶺に・・・巻第3-317~318

訓読 >>> 317天地(あめつち)の 分れし時ゆ 神(かむ)さびて 高く貴(たふと)き 駿河(するが)なる 布士(ふじ)の高嶺を 天の原 振りさけ見れば 渡る日の 影も隠(かく)らひ 照る月の 光も見えず 白雲(しらくも)も い行きはばかり 時じくぞ 雪は…