大和の国のこころ、万葉のこころ

不肖私がこよなく愛する『万葉集』の鑑賞blogです。

2022-12-31から1日間の記事一覧

防人の歌(14)・・・巻第20-4425

訓読 >>> 防人に行くは誰(た)が背(せ)と問ふ人を見るが羨(とも)しさ物思(ものも)ひもせず 要旨 >>> 防人に行くのはどなたのご主人と、問いかけている人を見ると羨ましい。何の物思いもしないで。 鑑賞 >>> 題詞に「昔年の防人の歌」とある8…

この雪の消残る時に・・・巻第19-4226

訓読 >>> この雪の消(け)残る時にいざ行かな山橘(やまたちばな)の実(み)の照るも見む 要旨 >>> この雪が消え残っている間にさあ行こう。山橘の実が赤く照り輝いている様を見るために。 鑑賞 >>> 大伴家持の歌です。「山橘」は常緑低木のヤブ…