大和の国のこころ、万葉のこころ

不肖私がこよなく愛する『万葉集』の鑑賞blogです。

大伴坂上郎女の歌

磨ぎし心をゆるしてば・・・巻第4-673~674

訓読 >>> 673まそ鏡(かがみ)磨(と)ぎし心をゆるしてば後(のち)に言ふとも験(しるし)あらめやも 674真玉(またま)つくをちこち兼ねて言(こと)は言へど逢ひて後(のち)こそ悔(くい)にはありといへ 要旨 >>> 〈673〉まそ鏡のように清く研ぎ…

高円山に迫めたれば・・・巻第6-1028

訓読 >>> ますらをの高円山(たかまとやま)に迫(せ)めたれば里(さと)に下り来(け)るむざさびぞこれ 要旨 >>> 勇士たちが高円山で追い詰めましたので、里に下りてきたムササビでございます、これは。 鑑賞 >>> 大伴坂上郎女の歌。題詞に次の…

姫百合の知らえぬ恋は・・・巻第8-1500

訓読 >>> 夏の野の茂みに咲ける姫百合(ひめゆり)の知らえぬ恋は苦しきものぞ 要旨 >>> 夏の野の繁みににひっそりと咲いている姫百合、それが人に気づいてもらえないように、あの人に知ってもらえない恋は苦しいものです。 鑑賞 >>> 大伴坂上郎女…

佐保風はいたくな吹きそ・・・巻第6-979

訓読 >>> 我が背子が着(け)る衣(きぬ)薄し佐保風(さほかぜ)はいたくな吹きそ家に至るまで 要旨 >>> 私のあの人の着ている衣は薄いので、佐保の風はきつく吹かないでください、家にあの人が帰りつくまでは。 鑑賞 >>> 大伴坂上郎女の家を、甥…

三日月の眉根掻き・・・巻第6-993~994

訓読 >>> 993月立ちてただ三日月の眉根(まよね)掻(か)き日長く恋ひし君に逢へるかも 994ふりさけて若月(みかづき)見ればひと目見し人の眉引(まよび)き思ほゆるかも 要旨 >>> 〈993〉姿をあらわしてたった三日という細い月のかたちの眉を掻いて…