大和の国のこころ、万葉のこころ

不肖私がこよなく愛する『万葉集』の鑑賞blogです。

大伴旅人の歌

大伴旅人が遊行女婦、児島の歌に答えた歌・・・巻第6-967~968

訓読 >>> 967倭道(やまとぢ)の吉備(きび)の児島(こじま)を過ぎて行かば筑紫(つくし)の児島(こじま)思ほえむかも968大夫(ますらを)と思へる吾(われ)や水茎(みづくき)の水城(みづき)のうへに涕(なみだ)拭(のご)はむ 要旨 >>> 〈96…

沫雪のほどろほどろに降り敷しけば・・・巻第8-1639~1640

訓読 >>> 1639沫雪(あわゆき)のほどろほどろに降り敷しけば奈良の都し思ほゆるかも 1640我(わ)が岡(をか)に盛りに咲ける梅の花残れる雪をまがへつるかも 要旨 >>> 〈1639〉淡雪がうっすらと地面に降り積もると、奈良の都が思われてならない。 〈…

大伴旅人が松浦佐用姫伝説を歌った歌・・・巻第5-871~875

訓読 >>> 871遠つ人 松浦佐用姫(まつらさよひめ)夫恋(つまご)ひに領巾(ひれ)振りしより負(お)へる山の名 872山の名と言ひ継げとかも佐用姫(さよひめ)がこの山の上(へ)に領巾(ひれ)を振りけむ 873万世(よろづよ)に語り継げとしこの岳(た…

わが盛また変若めやも・・・巻第3-331~334

訓読 >>> 331わが盛(さかり)また変若(をち)めやもほとほとに平城(なら)の京(みやこ)を見ずかなりけむ 332わが命(いのち)も常にあらぬか昔見し象(きさ)の小河(をがは)を行きて見むため 333浅茅原(あさぢばら)つばらつばらにもの思(も)へ…

あをによし奈良の都は・・・巻第3-328~331

訓読 >>> 328あをによし奈良の都は咲く花のにほふがごとく今盛りなり 329やすみしし我が大君(おほきみ)の敷きませる国の中(うち)には都し思(おも)ほゆ 330藤波(ふぢなみ)の花は盛りになりにけり奈良の都を思ほすや君 331わが盛(さかり)また変若…

橘の花散る里の霍公鳥・・・巻第8-1472~1473

訓読 >>> 1472霍公鳥(ほととぎす)来鳴きとよもす卯(う)の花の共にや来(こ)しと問はましものを1473橘(たちばな)の花散る里の霍公鳥(ほととぎす)片恋(かたこひ)しつつ鳴く日しぞ多き 要旨 >>> 〈1472〉ホトトギスが来て鳴き声を響かせている…

世の中は空しきものと知る時し・・・巻第5-793

訓読 >>> 世の中は空(むな)しきものと知る時しいよよますます悲しかりけり 要旨 >>> 世の中がむなしく無常だと現実に知り、今までよりもますます悲しい。 鑑賞 >>> 大伴旅人が、筑紫で妻を失くした時の歌。題詞に「凶問に報ふる歌一首」とあり、…

み吉野の吉野の宮は・・・巻第3-315~316

訓読 >>> 315み吉野の 吉野の宮は 山からし 貴くあらし 川からし さやけくあらし 天地(あめつち)と 長く久しく 万代(よろづよ)に 変はらずあらむ 幸(いでま)しの宮 316昔見し象(きさ)の小川を今見ればいよよさやけくなりにけるかも 要旨 >>> …

梅花の歌(2)・・・巻第5-818~822

訓読 >>> 818春さればまづ咲く宿の梅の花独り見つつや春日(はるひ)暮(くら)さむ 819世の中は恋 繁(しげ)しゑやかくしあらば梅の花にもならましものを 820梅の花今盛りなり思ふどち挿頭(かざし)にしてな今盛りなり 821青柳(あをやなぎ)梅との花…

大伴旅人の「酒を讃える歌」・・・巻第3-338ほか

訓読 >>> 338験(しるし)なきもの思(おも)はずは一坏(ひとつき)の濁(にご)れる酒を飲むべくあるらし 339酒の名を聖(ひじり)と負(おほ)せし古(いにしへ)の大(おほ)き聖(ひじり)の言(こと)の宜(よろ)しさ 340古(いにしへ)の七(なな…