大和の国のこころ、万葉のこころ

不肖私がこよなく愛する『万葉集』の鑑賞blogです。

巻第1

うつせみの命を惜しみ・・・巻第1-23~24

訓読 >>> 23打麻(うちそ)を麻続王(をみのおほきみ)海人(あま)なれや伊良虞(いらご)の島の玉藻(たまも)刈ります 24うつせみの命(いのち)を惜(を)しみ波に濡(ぬ)れ伊良虞(いらご)の島の玉藻(たまも)刈り食(は)む 要旨 >>> 〈23〉…

飛ぶ鳥の明日香の里を・・・巻第1-78

訓読 >>> 飛ぶ鳥の明日香(あすか)の里を置きて去(い)なば君があたりは見えずかもあらむ 要旨 >>> 明日香の里をあとにして、奈良の都に行ってしまえば、あなたが住んでいたところは見えなくなってしまうのか。 鑑賞 >>> 和銅3年(710年)の2月に…

持統天皇の吉野行幸の折、柿本人麻呂が作った歌・・・巻第1-36~37

訓読 >>> 36やすみしし わご大君(おほきみ)の 聞(きこ)しめす 天(あめ)の下に 国はしも 多(さは)にあれども 山川の 清き河内(かふち)と 御心(みこころ)を 吉野の国の 花散らふ 秋津の野辺(のへ)に 宮柱(みやはしら) 太敷(ふとし)きませ…

常にもがもな常処女にて・・・巻第1-22

訓読 >>> 河上(かはのへ)のゆつ岩群(いはむら)に草むさず常にもがもな常処女(とこをとめ)にて 要旨 >>> 川上の神聖な岩にいつまでも苔が生えないように、わが皇女の君もその岩のように変わらず永久に美しい乙女でいらっしゃってほしい。 鑑賞 >…

春過ぎて夏来るらし・・・巻第1-28

訓読 >>> 春過ぎて夏来(きた)るらし白妙(しろたへ)の衣乾したり天の香具山 要旨 >>> 春が過ぎて、もう夏がやって来たらしい。聖なる香具山の辺りには真っ白な衣がいっぱい乾してある。 鑑賞 >>> 第41代持統天皇(645~702年)は、天智天皇の皇…

川上のつらつら椿・・・巻第1-56

訓読 >>> 川上のつらつら椿(つばき)つらつらに見れども飽かず巨勢(こせ)の春野は 要旨 >>> 川沿いに連なっている椿をよくよく眺めているけれど、巨勢の春野は飽きないことだ。 鑑賞 >>> 持統太上天皇の紀伊国行幸に随行して詠まれた歌です。作…

熟田津に船乗りせむと・・・巻第1-8

訓読 >>> 熟田津(にきたつ)に船乗りせむと月待てば潮(しほ)もかなひぬ今は漕ぎ出(い)でな 要旨 >>> 熟田津で、これから船出しようと月の出を待っていると、潮の流れさえ私たちの待ち望んでいた通りとなってきた。さあ、今こそ漕ぎ出しましょうぞ…

近江の旧都を見て悲しむ・・・巻第1-29~31

訓読 >>> 29玉襷(たまたすき) 畝火(うねび)の山の 橿原(かしはら)の 日知(ひじり)の御代ゆ 生(あ)れましし 神のことごと 樛(つが)の木の いやつぎつぎに 天(あめ)の下 知らしめししを 天(そら)にみつ 大和を置きて あをによし 奈良山を越…

東の野に炎立つ見えて・・・巻第1-48

訓読 >>> 東(ひむがし)の野に炎(かぎろひ)立つ見えてかへり見すれば月 傾(かたぶ)きぬ 要旨 >>> 東の野にあけぼのの茜色が見え始め、振り返ってみると、もう月が傾きかけている。 鑑賞 >>> 柿本人麻呂の作で、亡くなった草壁皇子(くさかべの…

早く日本に帰ろう!・・・巻第1-63

訓読 >>> いざ子どもはやく日本(やまと)へ大伴(おほとも)の御津(みつ)の浜松待ち恋ひぬらむ 要旨 >>> さあ皆の者どもよ、早く日本に帰ろう。大伴の御津の浜のあの松原も、我々を待ち焦がれているだろうから。 鑑賞 >>> 山上憶良が唐土にいた…

明日香の風・・・巻第1-51

訓読 >>> 采女(うねめ)の袖(そで)吹きかへす明日香風(あすかかぜ)都を遠みいたづらに吹く 要旨 >>> 采女たちの美しい衣の袖を吹き返していた明日香の風も、今は都も遠くてむなしく吹くばかりだ。 鑑賞 >>> 持統天皇によって、飛鳥御浄原から…

舒明天皇が香具山に登って国見をなさった時の御製歌・・・巻第1-2

訓読 >>> 大和には 群山(むらやま)あれど とりよろふ 天の香具山(かぐやま) 登り立ち 国見をすれば 国原(くにはら)は 煙立ち立つ 海原(うなはら)は 鴎(かまめ)立ち立つ うまし国ぞ 蜻蛉島(あきづしま) 大和の国は 要旨 >>> 大和には、数々…