大和の国のこころ、万葉のこころ

不肖私がこよなく愛する『万葉集』の鑑賞blogです。

巻第4

うはへなき妹にもあるかも・・・巻第4-691~692

訓読 >>> 691ももしきの大宮人(おほみやひと)は多かれど心に乗りて思ほゆる妹(いも) 692うはへなき妹(いも)にもあるかもかくばかり人の心を尽(つく)さく思へば 要旨 >>> 〈691〉大宮に仕える女官はたくさんいるけれども、私の心に乗りかかって…

磨ぎし心をゆるしてば・・・巻第4-673~674

訓読 >>> 673まそ鏡(かがみ)磨(と)ぎし心をゆるしてば後(のち)に言ふとも験(しるし)あらめやも 674真玉(またま)つくをちこち兼ねて言(こと)は言へど逢ひて後(のち)こそ悔(くい)にはありといへ 要旨 >>> 〈673〉まそ鏡のように清く研ぎ…

娘子らが袖布留山の・・・巻第4-501~503

訓読 >>> 501娘子(をとめ)らが袖(そで)布留(ふる)山の瑞垣(みづかき)の久しき時ゆ思ひき我(われ)は 502夏野(なつの)行く牡鹿(をしか)の角(つの)の束(つか)の間も妹(いも)が心を忘れて思へや 503玉衣(たまきぬ)のさゐさゐしづみ家の…

み熊野の浦の浜木綿・・・巻第4-496~499

訓読 >>> 496み熊野の浦の浜木綿(はまゆふ)百重(ももへ)なす心は思へど直(ただ)に逢はぬかも 497古(いにしへ)にありけむ人もわがごとか妹(いも)に恋ひつつ寝(い)ねかてずけむ 498今のみのわざにはあらず古(いにしえ)の人そまさりて音(ね)…

わが背子が着せる衣の・・・巻第4-514~516

訓読 >>> 514わが背子(せこ)が着せる衣(ころも)の針目(はりめ)落ちず入りにけらしもわが情(こころ)さへ 515ひとり寝(ね)て絶えにし紐(ひも)をゆゆしみとせむすべ知らに音(ね)のみしそ泣く 516わが持てる三(み)つあひに縒(よ)れる糸もち…

道に逢ひて笑まししからに・・・巻第4-624

訓読 >>> 道に逢ひて笑(ゑ)まししからに降る雪の消(け)なば消ぬがに恋ふといふ我妹(わぎも) 要旨 >>> 私と道で逢って、私がほほえみかけたので、降る雪が消え入りそうな様子で、お慕いしています、と応えてくれた、愛しいそなたよ。 鑑賞 >>>…

をととしの先つ年より・・・巻第4-783~785

訓読 >>> 783をととしの先つ年より今年まで恋ふれどなぞも妹(いも)に逢ひかたき 784うつつにはさらにもえ言はず夢(いめ)にだに妹(いも)が手本(たもと)を卷き寝(ぬ)とし見ば 785我がやどの草の上白く置く露(つゆ)の身も惜しからず妹(いも)に…

月読の光に来ませ・・・巻第4-670~671

訓読 >>> 670月読(つくよみ)の光に来ませあしひきの山き隔(へな)りて遠からなくに 671月読(つくよみ)の光はきよく照らせれど惑(まと)へる心思ひあへなくに 要旨 >>> 670月の光をたよりにおいでになって下さい。山を隔てて遠いというわけではな…

東女を忘れたまふな・・・巻第4-521

訓読 >>> 庭に立つ麻手(あさで)刈り干し布さらす東女(あづまをみな)を忘れたまふな 要旨 >>> 庭に植えた麻を刈り干したり、それを布にしてさらす東国の女だからとて、決して忘れないでください。 鑑賞 >>> 常陸守として赴任していた藤原宇合(…

梅のいまだ咲かなく・・・巻第4-786~788

訓読 >>> 786春の雨はいやしき降るに梅の花いまだ咲かなくいと若みかも 787夢のごと思ほゆるかもはしきやし君が使の数多く通へば 788うら若み花咲きかたき梅を植ゑて人の言(こと)繁(しげ)み思ひぞ我がする 要旨 >>> 〈786〉春雨はしきりに降ってい…

単身赴任の夫と、妻の歌・・・巻第4-621~622

訓読 >>> 621間(あひだ)無く恋ふるにかあらむ草枕(くさまくら)旅なる君の夢(いめ)にし見ゆる 622草枕(くさまくら)旅に久しくなりぬれば汝(な)をこそ思へな恋ひそ吾妹(わぎも) 要旨 >>> 〈621〉絶え間なくあなたが恋しく思ってくださるるか…

めげないオヤジの恋・・・巻第4-627~628

訓読 >>> 627我(わ)が手本(たもと)まかむと思はむ大夫(ますらを)は変若水(をちみづ)求め白髪(しらか)生(お)ひにけり 628白髪(しらか)生(お)ふることは思はず変若水(をちみづ)はかにもかくにも求めて行かむ 要旨 >>> 〈627〉私の袖を…