大和の国のこころ、万葉のこころ

不肖私がこよなく愛する『万葉集』の鑑賞blogです。

山部赤人の歌(索引)

  1. 巻3-317 天地の分れし時ゆ神さびて高く貴き駿河なる・・・長歌
  2. 巻3-318 田子の浦ゆうち出でて見れば真白にぞ不尽の高嶺に雪は降りける
  3. 巻3-322 皇神祖の神の命の敷きいます国のことごと湯はしも・・・長歌
  4. 巻3-323 ももしきの大宮人の熱田津に船乗りしけむ年の知らなく
  5. 巻3-324 みもろの神奈備山に五百枝さししじに生ひたる栂の木の・・・長歌
  6. 巻3-325 明日香河川淀さらず立つ霧の思ひ過ぐべき恋にあらなくに
  7. 巻3-357 繩の浦ゆそがひに見ゆる沖つ島漕ぎ廻る舟は釣りしすらしも
  8. 巻3-358 武庫の浦を漕ぎ廻る小舟粟島をそがひに見つつ羨しき小舟
  9. 巻3-359 阿倍の島鵜の住む磯に寄する波間なくこのころ大和し思ほゆ
  10. 巻3-360 潮干なば玉藻刈りつめ家の妹が浜づと乞はば何を示さむ
  11. 巻3-361 秋風の寒き朝明を佐農の岡越ゆらむ君に衣貸さましを
  12. 巻3-362 みさご居る磯廻に生ふるなのりその名は告らしてよ親は知るとも
  13. 巻3-363 (未)
  14. 巻3-372 春日を春日の山の高座の三笠の山に朝去らず・・・長歌
  15. 巻3-373 高座の三笠の山に鳴く鳥の止めば継がるる恋もするかも
  16. 巻3-378 いにしへの古き堤は年深み池の渚に水草生ひにけり
  17. 巻3-384 我が屋戸に韓藍蒔き生ほし枯れぬれど懲りずてまたも蒔かむとぞ思ふ
  18. 巻3-431 古にありけむ人の倭文機の帯解き替へて伏屋立て・・・長歌
  19. 巻3-432 我も見つ人にも告げむ葛飾の真間の手児名が奥つ城ところ
  20. 巻3-433 葛飾の真間の入江にうち靡く玉藻刈りけむ手児名し思ほゆ
  21. 巻6-917 やすみししわご大君の常営と仕へまつれる雑賀野ゆ・・・長歌
  22. 巻6-918 奥つ島荒磯の玉藻潮干満ちい隠れゆかば思ほえむかも
  23. 巻6-919 若の浦に潮満ち来れば潟を無み葦辺をさして鶴鳴き渡る
  24. 巻6-923 やすみししわご大君の高知らす吉野の宮は畳づく・・・長歌
  25. 巻6-924 み吉野の象山の際の木末にはここだもさわく鳥の声かも
  26. 巻6-925 ぬばたまの夜の更けゆけば久木生ふる清き川原に千鳥しば鳴く
  27. 巻6-926 やすみししわご大君はみ吉野の秋津の小野の野の上には・・・長歌
  28. 巻6-927 あしひきの山にも野にもみ狩人さつ矢手挾み騒きてあり見ゆ
  29. 巻6-933 天地の遠きがごとく日月の長きがごとくおしてる・・・長歌
  30. 巻6-934 朝なぎに梶の音聞こゆ御食つ国野島の海人の船にしあるらし
  31. 巻6-938 やすみしし我が大君の神ながら高知らせる印南野の・・・長歌
  32. 巻6-939 沖つ波辺波静けみ漁すと藤江の浦に船そ動ける
  33. 巻6-940 印南野の浅茅押しなべさ寝る夜の日長くしあれば家し偲はゆ
  34. 巻6-941 明石潟潮干の道を明日よりは下笑ましけむ家近づけば
  35. 巻6-942 あぢさはふ妹が目離れてしきたへの枕も巻かず桜皮巻き・・・長歌
  36. 巻6-943 玉藻刈る辛荷の島に島廻する鵜にしもあれや家思はざらむ
  37. 巻6-944 島隠り吾が榜ぎ来れば羨しかも大和へのぼる真熊野の船
  38. 巻6-945 風吹けば浪か立たむと伺候に都多の細江に浦隠り居り
  39. 巻6-946 御食向ふ淡路の島に直向ふ敏馬の浦の沖辺には・・・長歌
  40. 巻6-947 須磨の海女の塩焼き衣のなれなばか一日も君を忘れて思はむ
  41. 巻6-1001 大夫は御猟に立たし娘子らは赤裳裾引く清き浜廻を
  42. 巻6-1005 (未)
  43. 巻6-1006 (未)
  44. 巻8-1424 春の野にすみれ採みにと来しわれぞ野をなつかしみ一夜寝にける
  45. 巻8-1425 あしひきの山桜花日並べてかく咲きたらばいたく恋ひめやも
  46. 巻8-1426 わが背子に見せむと思ひし梅の花それとも見えず雪の降れれば
  47. 巻8-1427 明日よりは春菜摘まむと標めし野に昨日も今日も雪は降りつつ
  48. 巻8-1431 百済野の萩の古枝に春待つと居りし鶯鳴きにけむかも
  49. 巻8-1471 恋しけば形見にせむと我がやどに植ゑし藤波今咲きにけり
  50. 巻17-3915 あしひきの山谷越えて野づかさに今は鳴くらむうぐひすの声

 

山部赤人

 奈良時代の初期から中期にかけて作歌がみとめられる宮廷歌人(生没年未詳)。大伴旅人山上憶良より少しおくれ、高橋虫麻呂とほぼ同時期の人。もともと山守部(やまもりべ)という伴造(とものみやっこ)の子孫らしく、また伊予の豪族、久米氏の末裔とも言われている。古くから人麻呂と並び称せられ、とくに自然を詠じた叙景歌に定評がある。持統期を飾った人麻呂に対し、赤人は、聖武天皇即位の前後から736年までの歌(長歌13首、短歌37首)を『 万葉集』に残している。

『万葉集』主な歌人の歌(索引)