大和の国のこころ、万葉のこころ

不肖私がこよなく愛する『万葉集』の鑑賞blogです。

『万葉集』巻第2(索引)

85番~234番

  1. 君が行き日長くなり山たづね迎へ行かむ待ちにか待たむ
  2. かくばかり恋ひつつあらずは高山の磐根し枕きて死なましものを
  3. ありつつも君をば待たむうちなびく我が黒髪に霜の置くまでに
  4. 秋の田の穂の上に霧らふ朝霞何処辺の方にあが恋ひ止まむ
  5. (未)
  6. 君が行き日長くなりぬ山たづの迎へを行かむ待つには待たじ
  7. 妹が家も継ぎて見ましを大和なる大島の嶺に家もあらましを
  8. 秋山の樹の下隠り逝く水のわれこそ増さめ思ほすよりは
  9. 玉櫛笥覆ふを易み明けていなば君が名はあれど吾が名し惜しも
  10. 玉櫛笥御室の山のさなかづらさ寝ずはつひにありかつましじ
  11. 吾はもや安見児得たり皆人の得がてにすとふ安見児得たり
  12. み薦刈る信濃の真弓わが引かば貴人さびていなと言はむかも
  13. み薦刈る信濃の真弓引かずして強ひざる行事を知るとは言はなくに
  14. 梓弓引かばまにまに依らめども後の心を知りかてぬかも
  15. 梓弓弦緒取りはけ引く人は後の心を知る人ぞ引く
  16. 東人の荷前の箱の荷の緒にも妹は心に乗りにけるかも
  17. (未)
  18. (未)
  19. わが里に大雪降れり大原の古りにし里に降らまくは後
  20. わが岡のおかみに言ひて降らしめし雪のくだけし其処に散りけむ
  21. わが背子を大和へ遣るとさ夜深けて暁露にわが立ち濡れし
  22. 二人行けど行き過ぎ難き秋山をいかにか君がひとり越ゆらむ
  23. あしひきの山のしづくに妹待つとわれ立ち濡れぬ山のしづくに
  24. 吾を待つと君が濡れけむあしひきの山のしづくにならましものを
  25. 大船の津守が占に告らむとはまさしに知りて我がふたり寝し
  26. 大名児を彼方野辺に刈る草の束の間も我れ忘れめや
  27. いにしへに恋ふる鳥かも弓絃葉の御井の上より鳴き渡り行く
  28. 古に恋ふらむ鳥は霍公鳥けだしや鳴きしわが念へる如
  29. み吉野の玉松が枝は愛しきかも君が御言を持ちて通はく
  30. 秋の田の穂向の寄れる片寄りに君に寄りなな言痛くありとも
  31. 後れ居て恋ひつつあらずは追ひ及かむ道の阿廻に標結へわが背
  32. 人言を繁み言痛み己が世に未だ渡らぬ朝川渡る
  33. 丈夫や片恋ひせむと嘆けども醜のますらをなほ恋ひにけり
  34. 嘆きつつ大夫の恋ふれこそ我が髪結ひの漬ぢて濡れけれ
  35. 吉野川行く瀬の早みしましくも淀むことなくありこせぬかも
  36. 吾妹子に恋ひつつあらずは秋萩の咲きて散りぬる花にあらましを
  37. 夕さらば潮満ち来なむ住吉の浅香の浦に玉藻刈りてな
  38. 大船の泊つる泊りのたゆたひに物思ひ痩せぬ人の児ゆゑに
  39. たけばぬれたかねば長き妹が髪このころ見ぬに掻き入れつらむか
  40. 人皆は今は長しとたけと言へど君が見し髪乱れたりとも
  41. 橘の蔭踏む道の八衢に物をぞ思ふ妹に逢はずして
  42. 遊士とわれは聞けるを屋戸貸さずわれを還せりおその風流士
  43. 遊士にわれはありけり屋戸貸さず還ししわれそ風流士にはある
  44. 我が聞きし耳によく似る葦の末の足ひく我が背つとめ給ぶべし
  45. 古りにし嫗にしてやかくばかり恋に沈まむ手童のごと
  46. 丹生の川瀬は渡らずてゆくゆくと恋痛し我が背いで通ひ来ね
  47. 石見の海角の浦廻を浦なしと人こそ見らめ潟なしと・・・長歌
  48. 石見のや高角山の木の際より我が振る袖を妹見つらむか
  49. 小竹の葉はみ山もさやにさやげどもわれは妹思ふ別れ来ぬれば
  50. 石見なる高角山の木の間ゆも我が袖振るを妹見けむかも
  51. つのさはふ石見の海の言さへく唐の崎なる海石にぞ・・・長歌
  52. 青駒が足掻きを速み雲居にぞ妹があたりを過ぎて来にける
  53. 秋山に落つる黄葉しましくはな散り乱ひそ妹があたり見む
  54. 石見の海津の浦をなみ浦なしと人こそ見らめ潟なしと・・・長歌
  55. 石見の海打歌の山の木の間より我が振る袖を妹見つらむか
  56. な思ひと君は言へども逢はむ時いつと知りてか我が恋ひざらむ
  57. 磐代の浜松が枝を引き結びま幸くあらばまた還り見む
  58. 家にあれば笥に盛る飯を草枕旅にしあれば椎の葉に盛る
  59. 磐代の岸の松が枝結びけむ人は帰りてまた見けむかも
  60. 磐代の野中に立てる結び松心も解けずいにしへ思ほゆ
  61. 天翔りあり通ひつつ見らめども人こそ知らね松は知るらむ
  62. 後見むと君が結べる磐代の小松がうれをまたも見むかも
  63. 天の原ふりさけ見れば大王の御寿は長く天足らしたり
  64. 青旗の木幡の上を通ふとは目には見れども直に逢はぬかも
  65. 人はよし思ひ止むとも玉蔓影に見えつつ忘らえぬかも
  66. うつせみし神に堪へねば離り居て朝嘆く君放り居て・・・長歌
  67. かからむとかねて知りせば大御船泊てし泊りに標結はましを
  68. やすみしし我ご大君の大御船待ちか恋ふらむ志賀の唐崎
  69. 鯨魚取り近江の海を沖放けて漕ぎ来る船辺付きて・・・長歌
  70. 楽浪の大山守は誰がためか山に標結ふ君もあらなくに
  71. やすみししわご大君の恐きや御陵仕ふる山科の・・・長歌
  72. みもろの神の神杉已具耳矣自得見監乍共寝ぬ夜ぞ多き
  73. 三輪山の山辺まそ木綿短木綿かくのみゆゑに長くと思ひき
  74. 山吹の立ちよそひたる山清水汲みに行かめど道の知らなく
  75. やすみしし我が大君の夕されば見したまふらし明け来れば・・・長歌
  76. 燃ゆる火も取りて包みて袋には入ると言はずや面智男雲
  77. 北山にたなびく雲の青雲の星離れ行き月を離れて
  78. 明日香の清御原の宮に天の下知らしめししやすみしし・・・長歌
  79. 神風の伊勢の国にもあらましをなにしか来けむ君もあらなくに
  80. 見まく欲り我がする君もあらなくに何しか来けむ馬疲るるに
  81. うつそみの人にある我れや明日よりは二上山を弟背とわが見む
  82. 磯の上に生ふる馬酔木を手折らめど見すべき君がありと言はなくに
  83. 天地の初めの時のひさかたの天の河原に八百万・・・長歌
  84. ひさかたの天見るごとく仰ぎ見し皇子の御門の荒れまく惜しも
  85. あかねさす日は照らせれどぬばたまの夜渡る月の隠らく惜しも
  86. 嶋の宮まがりの池の放ち鳥人目に恋ひて池に潜かず
  87. 高光る我が日の皇子の万代に国知らさまし島の宮はも
  88. 島の宮上の池なる放ち鳥荒びな行きそ君座さずとも
  89. 高照らす我が日の御子のいましせば島の御門は荒れずあらましを
  90. 外に見し真弓の岡も君座せば常つ御門と侍宿するかも
  91. 夢にだに見ざりしものをおほほしく宮出もするかさ檜の隈廻を
  92. 天地とともに終へむと思ひつつ仕へまつりし心 違ひぬ
  93. 朝日照る佐田の岡辺に群れ居つつ我が泣く涙やむ時もなし
  94. み立たしの島を見る時にはたづみ流るる涙止めぞかねつる
  95. 橘の島の宮には飽かぬかも佐田の岡辺に侍宿しに行く
  96. み立たしの島をも家と棲む鳥も荒びな行きそ年かはるまで
  97. み立たしの島の荒礒を今見れば生ひざりし草生ひにけるかも
  98. 鳥座立て飼ひし雁の子 巣立ちなば真弓の岡に飛び帰り来ね
  99. 我が御門千代常とばに栄えむと思ひてありし我れし悲しも
  100. 東のたぎの御門に侍へど昨日も今日も召す言もなし
  101. (未)
  102. (未)
  103. (未)
  104. (未)
  105. (未)
  106. (未)
  107. (未)
  108. (未)
  109. (未)
  110. 飛ぶ鳥の明日香の川の上つ瀬に生ふる玉藻は下つ瀬に・・・長歌
  111. 敷栲の袖交へし君玉垂の越智野過ぎ行くまたも逢はめやも
  112. 飛ぶ鳥の明日香の川の上つ瀬に石橋渡し下つ瀬に・・・長歌
  113. 明日香川しがらみ渡し塞かませば流るる水ものどにかあらまし
  114. 明日香川明日だに見むと思へやも我が大君の御名忘れせぬ
  115. かけまくもゆゆしきかも言はまくもあやに畏き明日香の・・・長歌
  116. ひさかたの天知らしぬる君ゆゑに日月も知らず恋ひわたるかも
  117. 埴安の池の堤の隠り沼の行くへを知らに舎人は惑ふ
  118. 哭沢の神社に神酒据ゑ祈れども我が大君は高日知らしぬ
  119. 降る雪はあはにな降りそ吉隠の猪養の岡の寒からまくに
  120. (未)
  121. (未)
  122. (未)
  123. (未)
  124. (未)
  125. (未)
  126. うつせみと思ひし時に取り持ちてわが二人見し走出の・・・長歌
  127. 去年見てし秋の月夜は照らせども相見し妹はいや年さかる
  128. 衾道を引手の山に妹を置きて山道を行けば生けりともなし
  129. うつそみと思ひし時に携はり我が二人見し出で立ちの・・・長歌
  130. 去年見てし秋の月夜は渡れども相見し妹はいや年離る
  131. 衾道を引出の山に妹を置きて山道思ふに生けるともなし
  132. 家に来て我が屋を見れば玉床の外に向きけり妹が木枕
  133. 秋山のしたへる妹なよ竹のとをよる子らはいかさまに・・・長歌
  134. 楽浪の志賀津の子らが罷道の川瀬の道を見れば寂しも
  135. そら数ふ大津の子が逢ひし日におほに見しかば今ぞ悔しき
  136. 玉藻よし讃岐の国は国からか見れども飽かぬ神からか・・・長歌
  137. 妻もあらば摘みて食げまし沙弥の山野の上のうはぎ過ぎにけらずや
  138. 沖つ波 来寄する荒磯を敷栲の枕とまきて寝せる君かも
  139. (未)
  140. (未)
  141. (未)
  142. (未)
  143. (未)
  144. 妹が名は千代に流れむ姫島の小松が末に蘿生すまでに
  145. 難波潟潮干なありそね沈みにし妹が姿を見まく苦しも
  146. 梓弓手に取り持ちてますらをのさつ矢 手挟み立ち向ふ・・・長歌
  147. 高円の野辺の秋萩いたづらに咲きか散るらむ見る人なしに
  148. 御笠山野辺行く道はこきだくも繁り荒れたるか久にあらなくに
  149. 高円の野辺の秋萩な散りそね君が形見に見つつ偲はむ
  150. 三笠山野辺ゆ行く道こきだくも荒れにけるかも久にあらなくに