4139番~4292番
- 春の園紅にほふ桃の花下照る道に出で立つ娘子
- 吾が園の李の花か庭に散るはだれのいまだ残りたるかも
- 春まけてもの悲しきにさ夜更けて羽振き鳴く鴫誰が田にか棲む
- 春の日に張れる柳を取り持ちて見れば都の大道し思ほゆ
- もののふの八十娘子らが汲み乱ふ寺井の上の堅香子の花
- 燕来る時になりぬと雁がねは本郷偲ひつつ雲隠り鳴く
- 春まけてかく帰るとも秋風にもみたむ山を越え来ずあらめや
- 夜ぐたちに寝覚めて居れば川瀬尋め心もしのに鳴く千鳥かも
- 夜くたちて鳴く川千鳥うべしこそ昔の人も偲ひ来にけれ
- 杉の野にさ躍る雉いちしろく音にしも泣かむ隠り妻かも
- あしひきの八つ峰の雉鳴き響む朝明の霞見れば悲しも
- 朝床に聞けば遥けし射水川朝漕ぎしつつ唄ふ舟人
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- ちちの実の父の命ははそ葉の母の命おほろかに・・・(長歌)
- ますらをは名をし立つべし後の世に聞き継ぐ人も語り継ぐがね
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- 春過ぎて夏来向へばあしひきの山呼び響めさ夜中に・・・(長歌)
- さ夜更けて暁月に影見えて鳴く霍公鳥聞けばなつかし
- 霍公鳥聞けども飽かず網捕りに捕りてなつけな離れず鳴くがね
- 霍公鳥飼ひ通せらば今年経て来向ふ夏はまづ鳴きなむを
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- 藤波の影なす海の底清み沈く石をも玉とぞ我が見る
- 多祜の浦の底さへにほふ藤波をかざして行かむ見ぬ人のため
- いささかに思ひて来しを多祜の浦に咲ける藤見て一夜経ぬべし
- 藤波を仮廬に造り浦廻する人とは知らに海人とか見らむ
- (未)
- 我が背子が捧げて持てるほほがしはあたかも似るか青き蓋
- 皇祖の遠御代御代はい布き折り酒飲みきといふぞこのほほがしは
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- 古にありけるわざのくすばしき事と言ひ継ぐ茅渟壮士・・・(長歌)
- 処女らが後の標と黄楊小櫛生ひ変り生ひて靡きけらしも
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- この雪の消残る時にいざ行かな山橘の実の照るも見む
- 大殿のこの廻りの雪な踏みそねしばしばも降らぬ雪そ・・・(長歌)
- ありつつも見したまはむそ大殿のこの廻りの雪な踏みそね
- 新しき年の初めはいや年に雪踏み平し常かくにもが
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- 天雲をほろに踏みあだし鳴る神も今日にまさりて畏けめやも
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- 大船に楫しじ貫きこの我子を唐国へ遣る斎へ神たち
- 春日野に斎く三諸の梅の花栄きてあり待て帰り来るまで
- 天雲の行き帰りなむものゆゑに思ひぞ我がする別れ悲しみ
- 住吉に斎く祝が神言と行くとも来とも船は早けむ
- あらたまの年の緒長く我が思へる子らに恋ふべき月近づきぬ
- そらみつ大和の国あをによし奈良の都ゆおしてる・・・(長歌)
- 沖つ波辺波な越しそ君が船漕ぎ帰り来て津に泊つるまで
- 天雲のそきへの極み我が思へる君に別れむ日近くなりぬ
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- 大君は神にしませば赤駒の腹這ふ田居を都と成しつ
- 大君は神にしませば水鳥のすだく水沼を都と成しつ
- 唐国に行き足らはして帰り来むますら健男に御酒奉る
- 櫛も見じ屋内も掃かじ草枕旅行く君を斎ふと思ひて
- そらみつ大和の国は水の上は地行くごとく船の上は・・・(長歌)
- 四つの船早帰り来と白香付く我が裳の裾に斎ひて待たむ
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- 能登川の後には逢はむしましくも別るといへば悲しくもあるか
- 立ち別れ君がいまさば磯城島の人は我れじく斎ひて待たむ
- 白雪の降り敷く山を越え行かむ君をぞもとな息の緒に思ふ
- 言繁み相問はなくに梅の花雪にしをれてうつろはむかも
- 梅の花咲けるが中にふふめるは恋か隠れる雪を待つとか
- 新しき年の初めに思ふどちい群れて居れば嬉しくもあるか
- 大宮の内にも外にもめづらしく降れる大雪な踏みそね惜し
- 御園生の竹の林に鴬はしば鳴きにしを雪は降りつつ
- 鴬の鳴きし垣内ににほへりし梅この雪にうつろふらむか
- (未)
- (未)
- (未)
- (未)
- うらうらに照れる春日にひばり上がり心悲しも独し思へば