大和の国のこころ、万葉のこころ

不肖私がこよなく愛する『万葉集』の鑑賞blogです。

笠金村の歌(索引)

  1. 巻2-230 梓弓手に取り持ちてますらをのさつ矢手挟み立ち向ふ・・・長歌
  2. 巻2-231 高円の野辺の秋萩いたづらに咲きか散るらむ見る人なしに
  3. 巻2-232 御笠山野辺行く道はこきだくも繁り荒れたるか久にあらなくに
  4. 巻2-233 高円の野辺の秋萩な散りそね君が形見に見つつ偲はむ
  5. 巻2-234 三笠山野辺ゆ行く道こきだくも荒れにけるかも久にあらなくに
  6. 巻3-364 ますらをの弓末振り起し射つる矢を後見む人は語り継ぐがね
  7. 巻3-365 塩津山打ち越え行けば我が乗れる馬ぞつまづく家恋ふらしも
  8. 巻3-366 越の海の角鹿の浜ゆ大船に真梶貫き下ろし鯨魚取り・・・長歌
  9. 巻3-367 越の海の手結が浦を旅にして見れば羨しみ大和偲ひつ
  10. 巻3-368 (未)
  11. 巻3-369 (未)
  12. 巻4-543 大君の行幸のまにまもののふの八十伴の男と出でて行きし・・・長歌
  13. 巻4-544 後れ居て恋ひつつあらずは紀伊の国の妹背の山にあらましものを
  14. 巻4-545 我が背子が跡踏み求め追ひ行かば紀伊の関守い留めてむかも
  15. 巻4-546 三香の原旅の宿りに玉桙の道の行き逢ひに天雲の・・・長歌
  16. 巻4-547 天雲の外に見しより我妹子に心も身さへ寄りにしものを
  17. 巻4-548 今夜の早く明けなばすべをなみ秋の百夜を願ひつるかも
  18. 巻6-907 滝の上の御舟の山に瑞枝さし繁に生ひたる栂の樹の・・・長歌
  19. 巻6-908 毎年にかくも見てしかみ吉野の清き河内の激つ白波
  20. 巻6-909 山高み白木綿花に落ちたぎつ滝の河内は見れど飽かぬかも
  21. 巻6-910 神からか見が欲しからむみ吉野の滝の河内は見れど飽かぬかも
  22. 巻6-911 み吉野の秋津の川の万代に絶ゆることなくまたかへり見む
  23. 巻6-912 泊瀬女の造る木綿花み吉野の滝の水沫に咲きにけらずや
  24. 巻6-920 あしひきのみ山もさやに落ち激つ吉野の川の川の瀬の・・・長歌
  25. 巻6-921 万代に見とも飽かめやみ吉野の激つ河内の大宮所
  26. 巻6-922 皆人の命も我がもみ吉野の滝の常磐の常ならぬかも
  27. 巻6-928 おしてる難波の国は葦垣の古りにし里と人皆の・・・長歌
  28. 巻6-929 荒野らに里はあれども大君の敷きます時は都となりぬ
  29. 巻6-930 海人娘子棚なし小舟漕ぎ出らし旅の宿りに楫の音聞こゆ
  30. 巻6-935 名寸隅の舟瀬ゆ見ゆる淡路島松帆の浦に朝なぎに・・・長歌
  31. 巻6-936 玉藻刈る海人娘子ども見に行かむ舟楫もがも波高くとも
  32. 巻6-937 行き廻り見とも飽かめや名寸隅の舟瀬の浜にしきる白波
  33. 巻6-950 大君の境ひたまふと山守据ゑ守るといふ山に入らずはやまじ
  34. 巻6-951 見わたせば近きものから岩隠りかがよふ玉を取らずはやまじ
  35. 巻6-952 韓衣着奈良の里の夫松に玉をし付けむ好き人もがも
  36. 巻6-953 さを鹿の鳴くなる山を越え行かむ日だにや君がはた逢はざらむ
  37. 巻8-1453 玉たすき懸けぬ時なく息の緒に我が思ふ君はうつせみの・・・長歌
  38. 巻8-1454 波の上ゆ見ゆる小島の雲隠りあな息づかし相別れなば
  39. 巻8-1455 たまきはる命に向ひ恋ひむゆは君が御船の楫柄にもが
  40. 巻8-1532 草枕旅ゆく人も行き触ればにほひぬべくも咲ける萩かも
  41. 巻8-1533 伊香山野辺に咲きたる萩見れば君が家なる尾花し思ほゆ
  42. 巻9-1785 人となることは難きをわくらばになれる我が身は死にも生きも・・・長歌
  43. 巻9-1786 み越路の雪降る山を越えむ日は留まれるわれを懸けて偲はせ
  44. 巻9-1787 (未)
  45. 巻9-1788 (未)
  46. 巻9-1789 (未)

 

笠金村

 奈良初期、元正・聖武天皇頃の宮廷人(生没年未詳)で、下級官人であったと思われる。行幸従駕の作が大部分で、車持千年山部赤人らの作と並ぶ時、金村の歌は常に先頭の位置を占めているので、当代の第一人者として評価されていたらしい。『万葉集』には彼の名を明記した歌のほか、「笠朝臣金村歌集出」「笠朝臣金村之歌中出」と記されたものもあり、いずれも金村の作と認められている。形式、技巧は洗練されているが、独創性は乏しいとされる。

『万葉集』主な歌人の歌(索引)