4293番~4516番
- あしひきの山行きしかば山人の我れに得しめし山づとぞこれ
- あしひきの山に行きけむ山人の心も知らず山人や誰
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- 霞立つ春の初めを今日のごと見むと思へば楽しとぞ思ふ
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- 山吹は撫でつつ生ほさむありつつも君来ましつつ挿頭したりけり
- 我が背子が宿の山吹咲きてあらばやまず通はむいや年の端に
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- 木の暗の茂き峰の上を霍公鳥鳴きて越ゆなり今し来らしも
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- 畏きや命被り明日ゆりや草がむた寝む妹なしにして
- 我が妻はいたく恋ひらし飲む水に影さへ見えてよに忘られず
- 時々の花は咲けども何すれぞ母とふ花の咲き出来ずけむ
- 遠江志留波の礒と尓閇の浦と合ひてしあらば言も通はむ
- 父母も花にもがもや草枕旅は行くとも捧ごて行かむ
- 父母が殿の後方のももよ草百代いでませ我が来るまで
- 我が妻も絵に描き取らむ暇もが旅行く我れは見つつ偲はむ
- 大君の命畏み磯に触り海原渡る父母を置きて
- 八十国は難波に集ひ船かざり我がせむ日ろを見も人もがも
- 難波津に装ひ装ひて今日の日や出でて罷らむ見る母なしに
- 大君の遠の朝廷としらぬひ筑紫の国は賊守る・・・(長歌)
- 大夫の靫取り負ひて出でて行けば別れを惜しみ嘆きけむ妻
- 鶏が鳴く東壮士の妻別れ悲しくありけむ年の緒長み
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- 水鳥の立ちの急ぎに父母に物言ず来にて今ぞ悔しき
- 畳薦牟良自が礒の離磯の母を離れて行くが悲しさ
- 国廻るあとりかまけり行き廻り帰り来までに斎ひて待たね
- 父母え斎ひて待たね筑紫なる水漬く白玉取りて来までに
- 橘の美袁利の里に父を置きて道の長道は行きかてのかも
- 真木柱讃めて造れる殿のごといませ母刀自面変はりせず
- 我ろ旅は旅と思ほど家にして子持ち痩すらむ我が妻愛しも
- 忘らむて野行き山行き我れ来れど我が父母は忘れせぬかも
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- 父母が頭かき撫で幸くあれて言ひし言葉ぜ忘れかねつも
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- 百隈の道は来にしをまた更に八十島過ぎて別れか行かむ
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- 道の辺の茨の末に延ほ豆のからまる君をはがれか行かむ
- 家風は日に日に吹けど我妹子が家言持ちて来る人もなし
- 立鴨の発ちの騒きに相見てし妹が心は忘れせぬかも
- よそにのみ見てや渡らも難波潟雲居に見ゆる島ならなくに
- 我が母の袖もち撫でて我がからに泣きし心を忘らえぬかも
- 葦垣の隈処に立ちて我妹子が袖もしほほに泣きしぞ思はゆ
- 大君の命畏み出で来れば我の取り付きて言ひし子なはも
- 筑紫辺に舳向かる船のいつしかも仕へまつりて国に舳向かも
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- 難波津に御船下ろすゑ八十楫貫き今は漕ぎぬと妹に告げこそ
- 防人に立たむ騒きに家の妹が業るべきことを言はず来ぬかも
- 押し照るや難波の津ゆり船装ひ我れは漕ぎぬと妹に告ぎこそ
- 常陸指し行かむ雁もが我が恋を記して付けて妹に知らせむ
- 我が面の忘れも時は筑波嶺を振り放け見つつ妹は偲はね
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- 筑波嶺のさ百合の花の夜床にも愛しけ妹ぞ昼も愛しけ
- 霰降り鹿島の神を祈りつつ皇御軍に我れは来にしを
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- 足柄の御坂賜はり顧みず我れは越え行く荒し男も・・・(長歌)
- 今日よりは返り見なくて大君の醜の御楯と出で立つ我れは
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- ふたほがみ悪しけ人なりあたゆまひ我がする時に防人に差す
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- 暁のかはたれ時に島蔭を漕ぎ去し船のたづき知らずも
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- 千葉の野の児手柏のほほまれどあやに愛しみ置きてたか来ぬ
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- 群玉の枢にくぎさし堅めとし妹が心は動くなめかも
- 国々の社の神に幣奉り贖乞すなむ妹が愛しさ
- 天地のいづれの神を祈らばか愛し母にまた言問はむ
- 大君の命にされば父母を斎瓮と置きて参ゐ出来にしを
- 大君の命畏み弓の共さ寝かわたらむ長けこの夜を
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- 大君の命畏み妻別れ悲しくはあれど大夫の・・・(長歌)
- 海原に霞たなびき鶴が音の悲しき宵は国辺し思ほゆ
- 家思ふと寐を寝ず居れば鶴が鳴く葦辺も見えず春の霞に
- 韓衣裾に取り付き泣く子らを置きてぞ来ぬや母なしにして
- ちはやぶる神の御坂に幣奉り斎ふ命は母父がため
- 大君の命畏み青雲のとのびく山を越よて来ぬかむ
- 難波道を行きて来までと我妹子が付けし紐が緒絶えにけるかも
- 我が妹子が偲ひにせよと付けし紐糸になるとも我は解かじとよ
- 我が家ろに行かも人もが草枕旅は苦しと告げ遣らまくも
- ひな曇り碓氷の坂を越えしだに妹が恋しく忘らえぬかも
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- 枕太刀腰に取り佩きま愛しき背ろが罷き来む月の知らなく
- 大君の命畏み愛しけ真子が手離り島伝ひ行く
- 白玉を手に取り持して見るのすも家なる妹をまた見てももや
- 草枕旅行く背なが丸寝せば家なる我れは紐解かず寝む
- 赤駒を山野に放し捕りかにて多摩の横山徒歩ゆか遣らむ
- 我が門の片山椿まこと汝れ我が手触れなな土に落ちもかも
- 家ろには葦火焚けども住みよけを筑紫に至りて恋しけ思はも
- 草枕旅の丸寝の紐絶えば我が手と付けろこれの針持し
- 我が行きの息づくしかば足柄の峰延ほ雲を見とと偲はね
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- 足柄の御坂に立して袖振らば家なる妹はさやに見もかも
- 色深く背なが衣は染めましを御坂賜らばまさやかに見む
- 防人に行くは誰が背と問ふ人を見るが羨しさ物思ひもせず
- 天地の神に幣置き斎ひつついませ我が背な我れをし思はば
- 家の妹ろ我を偲ふらし真結ひに結ひし紐の解くらく思へば
- 我が背なを筑紫は遣りて愛しみえひは解かななあやにかも寝む
- 馬屋なる縄絶つ駒の後るがへ妹が言ひしを置きて悲しも
- 荒し男のいをさ手挟み向ひ立ちかなるましづみ出でてと我が来る
- 笹が葉のさやぐ霜夜に七重かる衣に増せる子ろが肌はも
- 障へなへぬ命にあれば愛し妹が手枕離れあやに悲しも
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- 松が枝の土に着くまで降る雪を見ずてや妹が隠り居るらむ
- 足柄の八重山越えていましなば誰れをか君と見つつ偲はむ
- 立ちしなふ君が姿を忘れずは世の限りにや恋ひわたりなむ
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- 高山の巌に生ふる菅の根のねもころごろに降り置く白雪
- あかねさす昼は田賜びてぬばたまの夜のいとまに摘める芹これ
- 丈夫と思へるものを太刀佩きてかにはの田居に芹ぞ摘みける
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- うつせみは数なき身なり山川のさやけき見つつ道を尋ねな
- 渡る日の影に競ひて尋ねてな清きその道またもあはむため
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- み雪降る冬は今日のみ鴬の鳴かむ春へは明日にしあるらし
- うち靡く春を近みかぬばたまの今夜の月夜霞みたるらむ
- あらたまの年行き返り春立たばまづ我が宿に鴬は鳴け
- 大き海の水底深く思ひつつ裳引き平しし菅原の里
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- 新しき年の始の初春の今日降る雪のいや重け吉事