〈後半〉2082番~2350番
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- 真葛原なびく秋風吹くごとに阿太の大野の萩の花散る
- 雁がねの来鳴かむ日まで見つつあらむこの萩原に雨な降りそね
- 奥山に棲むといふ鹿の宵さらず妻どふ萩の散らまく惜しも
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- 人皆は萩を秋と言ふよし我れは尾花が末を秋とは言はむ
- 玉梓の君が使ひの手折り来るこの秋萩は見れど飽かぬかも
- 我がやどに咲ける秋萩常ならば我が待つ人に見せましものを
- 手寸十名相 植ゑしも著く出で見ればやどの初萩咲きにけるかも
- 我が宿に植ゑ生ほしたる秋萩を誰れか標刺す我れに知らえず
- 手に取れば袖さへにほふ女郎花この白露に散らまく惜しも
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- おしてる難波堀江の葦辺には雁寝たるかも霜の降らくに
- 秋風に山飛び越ゆる雁がねの声遠ざかる雲隠るらし
- 朝にゆく雁の鳴く音は吾が如くもの念へかも声の悲しき
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- 雁は来ぬ萩は散りぬとさを鹿の鳴くなる声もうらぶれにけり
- 秋萩の恋も尽きねばさを鹿の声い継ぎい継ぎ恋こそまされ
- 山近く家や居るべきさを鹿の声を聞きつつ寐寝かてぬかも
- 山の辺にい行く猟夫は多かれど山にも野にもさを鹿鳴くも
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- 白露と秋萩とには恋ひ乱れ別くことかたき我が心かも
- 我が宿の尾花押しなべ置く露に手触れ我妹子散らまくも見む
- 白露を取らば消ぬべしいざ子ども露に競ひて萩の遊びせむ
- 秋田刈る仮廬を作り我が居れば衣手寒く露ぞ置きにける
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- 風吹けば黄葉散りつつ少なくも吾の松原清くあらなくに
- 物思ふと隠らひ居りて今日見れば春日の山は色づきにけり
- 九月の白露負ひてあしひきの山のもみたむ見まくしもよし
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- 天の海に月の舟浮け桂楫懸けて漕ぐ見ゆ月人壮士
- この夜らはさ夜更けぬらし雁が音の聞ゆる空ゆ月立ち渡る
- 我が背子がかざしの萩に置く露をさやかに見よと月は照るらし
- 心なき秋の月夜のもの思ふと寝の寝らえぬに照りつつもとな
- 思はぬに時雨の雨は降りたれど天雲はれて月夜清けし
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- 高松のこの峰も狭に笠立てて満ち盛りたる秋の香のよさ
- 一日には千重しくしくに我が恋ふる妹があたりに時雨降る見ゆ
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- 秋山のしたひが下に鳴く鳥の声だに聞かば何か嘆かむ
- 誰そかれと我れをな問ひそ九月の露に濡れつつ君待つ我れを
- 秋の夜の霧立ちわたりおほほしく夢にぞ見つる妹が姿を
- 秋の野の尾花が末の生ひ靡き心は妹に寄りにけるかも
- 秋山に霜降り覆ひ木の葉散り年は行くとも我れ忘れめや
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- 蟋蟀の待ち喜ぶる秋の夜を寝る験なし枕と我れは
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- 藤原の古りにし里の秋萩は咲きて散りにき君待ちかねて
- 秋萩を散り過ぎぬべみ手折り持ち見れども寂し君にしあらねば
- 朝咲き夕は消ぬる月草の消ぬべき恋も我れはするかも
- 秋津野の尾花刈り添へ秋萩の花を葺かさね君が仮廬に
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- 君に恋ひ萎えうらぶれ我が居れば秋風吹きて月かたぶきぬ
- 秋の夜の月かも君は雲隠りしましく見ねばここだ恋しき
- 九月の有明の月夜ありつつも君が来まさば我れ恋ひめやも
- よしゑやし恋ひじとすれど秋風の寒く吹く夜は君をしぞ思ふ
- ある人のあな心なと思ふらむ秋の長夜を寝覚め臥すのみ
- 秋の夜を長しと言へど積もりにし恋を尽せば短くありけり
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- 我が袖に霰た走る巻き隠し消たずてあらむ妹が見むため
- あしひきの山かも高き巻向の岸の小松にみ雪降り来る
- 巻向の檜原もいまだ雲居ねば小松が末ゆ沫雪流る
- あしひきの山道も知らず白橿の枝もとををに雪の降れれば
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- 我が袖に降りつる雪も流れ行きて妹が手本にい行き触れぬか
- 淡雪は今日はな降りそ白栲の袖まき干さむ人もあらなくに
- はなはだも降らぬ雪ゆゑこちたくも天つみ空は雲らひにつつ
- わが背子を今か今かと出で見れば沫雪降れり庭もほどろに
- あしひきの山に白きは我が宿に昨日の夕降りし雪かも
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- 咲き出照る梅の下枝に置く露の消ぬべく妹に恋ふるこのころ
- はなはだも夜更けてな行き道の辺の斎笹の上に霜の降る夜を
- 笹の葉にはだれ降り覆ひ消なばかも忘れむと言へばまして思ほゆ
- 霰降りいたく風吹き寒き夜や旗野に今夜我が独り寝む
- 吉隠の野木に降り覆ふ白雪のいちしろくしも恋ひむ我れかも
- 一目見し人に恋ふらく天霧らし降りくる雪の消ぬべく思ほゆ
- 思ひ出づる時はすべなみ豊国の木綿山雪の消ぬべく思ほゆ
- 夢のごと君を相見て天霧らし降りくる雪の消ぬべく思ほゆ
- 我が背子が言うるはしみ出でて行かば裳引き知らえむ雪な降りそね
- 梅の花それとも見えず降る雪のいちしろけむな間使遣らば
- 天霧らひ降りくる雪の消なめども君に逢はむとながらへわたる
- うかねらふ跡見山雪のいちしろく恋ひば妹が名人知らむかも
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