大和の国のこころ、万葉のこころ

不肖私がこよなく愛する『万葉集』の鑑賞blogです。

明日さへ見まく・・・巻第6-1014

訓読 >>>

一昨日(をとつひ)も昨日(きのふ)も今日(けふ)も見つれども明日(あす)さへ見まく欲しき君かも

 

要旨 >>>

一昨日、昨日、そして今日もお目にかかりましたが、さらに明日もまたお目にかかりたいと思うあなた様です。

 

鑑賞 >>>

 作者の橘文成(たちばなのあやなり)は、左注の注に佐為王の子とありますが、伝未詳です。この歌は、天平9年(737年)の正月に、聖武天皇に仕えていた高級官僚、門部王(かどべのおおきみ)宅において開かれた宴席で、主人の門部王に贈ったとされます。宴歌というより、熱烈な恋歌の趣きの歌です。

 

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