大和の国のこころ、万葉のこころ

不肖私がこよなく愛する『万葉集』の鑑賞blogです。

妹が袂をまかぬ夜もありき・・・巻第11-2547

訓読 >>>

斯(か)くばかり恋ひむものぞと念(おも)はねば妹(いも)が袂(たもと)をまかぬ夜(よ)もありき

 

要旨 >>>

こんなに恋しくなるとは思わなかったから、一緒にいても、お前と寝ない夜もあった。

 

鑑賞 >>>

 「妹が袂をまかぬ」は、妻の手枕をしないで寝ること。一緒にいた時はそっけなくしたこともあったけど、旅に出て逢えなくなり、しみじみと妻の大切さを噛みしめている歌です。