2023-12-23 寝よとの鐘は打つなれど・・・巻第4-607 巻第4 笠郎女の歌 訓読 >>> 皆人(みなひと)を寝よとの鐘(かね)は打つなれど君をし思へば寐(い)ねかてぬかも 要旨 >>> みなさん、寝る時間ですよと鐘は打たれるけれど、あなたのことを思うと、とても眠れません。 鑑賞 >>> 笠郎女が大伴家持に贈った歌。「皆人を寝よとの鐘」の「鐘」は、当時の都にあった陰陽寮(おんみょうりょう)という役所が時刻を知らせるために鳴らしていた鐘のこと。寝る時刻の鐘は、亥の刻(午後10時)に鳴らされていたかといわれます。