2024-02-01 風交り雪は降るとも・・・巻第8-1445 巻第8 大伴坂上郎女の歌 訓読 >>> 風(かぜ)交(まじ)り雪は降るとも実にならぬ我家(わぎへ)の梅を花に散らすな 要旨 >>> 風交りの雪が降ることもあろうが、私の家の、まだ実になっていない梅の花を散らさないでおくれ。 鑑賞 >>> 大伴坂上郎女の歌。作者の娘(坂上大嬢)のことを喩えた歌といわれます。坂上大嬢は家持の従妹にあたり、のち家持の正妻になった女性です。「実に」は、確かな夫婦関係を喩える語でもあり、この歌は、娘に求婚している者のあるのを知って、それに対して腕曲に警戒を求めたもののようです。