大和の国のこころ、万葉のこころ

不肖私がこよなく愛する『万葉集』の鑑賞blogです。

『万葉集』巻第12(索引)

2841番~3220番

  1. 我が背子が朝けの形能く見ずて今日の間を恋ひ暮らすかも
  2. 我が心為む術もなし新夜の一夜もおちず夢に見えこそ
  3. 愛しみ我が念ふ妹を人みなの行く如見めや手にまかずして
  4. このころの寐の寝らえぬは敷栲の手枕まきて寝まく欲りこそ
  5. 忘るやと物語りして心遣り過ぐせど過ぎずなほ恋ひにけり
  6. 夜も寝ず安くもあらず白栲の衣は脱かじ直に逢ふまでに
  7. 後も逢はむ我にな恋ひそと妹は言へど恋ふる間に年は経につつ
  8. (未)
  9. (未)
  10. (未)
  11. 人の見る上は結びて人の見ぬ下紐開けて恋ふる日ぞ多き
  12. 人言の繁き時には我妹子し衣なりせば下に着ましを
  13. 真玉つく遠をし兼ねて思へこそ一重の衣ひとり着て寝れ
  14. 白栲の我が紐の緒の絶えぬ間に恋結びせむ逢はむ日までに
  15. 新治の今作る道さやかにも聞きてけるかも妹が上のことを
  16. 山背の石田の社に心鈍く手向けしたれや妹に逢ひかたき
  17. 菅の根のねもころごろに照る日にも干めや我が袖妹に逢はずして
  18. 妹に恋ひ寐ねぬ朝明に吹く風は妹にし触れば我れさへに触れ
  19. 明日香川高川避きて来しものをまこと今夜は明けずも行かぬか
  20. 八釣川水底絶えず行く水の継ぎてぞ恋ふるこの年ころを
  21. 礒の上に生ふる小松の名を惜しみ人に知らえず恋ひわたるかも
  22. 山河の水陰に生ふる山菅の止まずも妹がおもほゆるかも
  23. 浅葉野に立ち神さぶる菅の根のねもころ誰がゆゑ我が恋ひざらむ
  24. 我が背子を今か今かと待ち居るに夜の更けゆけば嘆きつるかも
  25. 玉釧まき寝る妹もあらばこそ夜の長けくも嬉しくあるべき
  26. 人妻に言ふは誰が言さ衣のこの紐解けと言ふは誰が言
  27. かくばかり恋ひむものぞと知らませばその夜はゆたにあらましものを
  28. 恋ひつつも後も逢はむと思へこそ己が命を長く欲りすれ
  29. 今は我は死なむよ我妹逢はずして思ひわたれば安けくもなし
  30. 我が背子が来むと語りし夜は過ぎぬしゑやさらさらしこり来めやも
  31. 人言の讒しを聞きて玉桙の道にも逢はじと言へりし我妹
  32. 逢はなくも憂しと思へばいや増しに人言繁く聞こえ来るかも
  33. 里人も語り継ぐがねよしゑやし恋ひても死なむ誰が名ならめや
  34. 確かなる使をなみと心をぞ使に遣りし夢に見えきや
  35. 天地に少し至らぬ大夫と思ひし我れや雄心もなき
  36. 里近く家や居るべきこの我が目の人目をしつつ恋の繁けく
  37. 何時はなも恋ひずありとはあらねどもうたてこのころ恋し繁しも
  38. ぬばたまの寐ねてし宵の物思ひに裂けにし胸はやむ時もなし
  39. み空行く名の惜しけくも我)れはなし逢はぬ日まねく年の経ぬれば
  40. うつつにも今も見てしか夢のみに手本まき寝と見るは苦しも
  41. 立ちて居てすべのたどきも今はなし妹に逢はずて月の経ゆけば
  42. 逢はずして恋ひわたるとも忘れめやいや日に異には思ひ増すとも
  43. 外目にも君が姿を見てばこそ我が恋やまめ命死なずは
  44. 恋ひつつも今日はあらめど玉櫛笥明けなむ明日をいかに暮らさむ
  45. さ夜更けて妹を思ひ出でしきたへの枕もそよに嘆きつるかも
  46. 人言はまこと言痛くなりぬともそこに障らむ我れにあらなくに
  47. 立ちて居てたどきも知らず我が心天つ空なり地は踏めども
  48. (未)
  49. (未)
  50. (未)
  51. (未)
  52. (未)
  53. 朝去きて夕は来ます君ゆゑにゆゆしくも吾は歎きつるかも
  54. 聞きしより物を思へば我が胸は破れて砕けて利心もなし
  55. 人言を繁み言痛み我妹子に去にし月よりいまだ逢はぬかも
  56. うたがたも言ひつつもあるか我れならば地には落ちず空に消なまし
  57. いかならむ日の時にかも我妹子が裳引きの姿朝に日に見む
  58. ひとり居て恋ふるは苦し玉たすき懸けず忘れむ事計りもが
  59. なかなかに黙もあらましをあづきなく相見そめても我れは恋ふるか
  60. 我妹子が笑まひ眉引き面影にかかりてもとな思ほゆるかも
  61. (未)
  62. (未)
  63. (未)
  64. (未)
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  66. (未)
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  69. (未)
  70. (未)
  71. (未)
  72. (未)
  73. いつまでに生かむ命ぞおほかたは恋ひつつあらずは死ぬるまされり
  74. 愛しと思ふ我妹を夢に見て起きて探るになきが寂しさ
  75. 妹と言はば無礼し畏ししかすがに懸けまく欲しき言にあるかも
  76. 玉勝間逢はむといふは誰なるか逢へる時さへ面隠しする
  77. うつつにか妹が来ませる夢にかも我れか惑へる恋の繁きに
  78. (未)
  79. (未)
  80. (未)
  81. (未)
  82. (未)
  83. (未)
  84. (未)
  85. みどり子のためこそ乳母は求むと言へ乳飲めや君が乳母求むらむ
  86. 悔しくも老いにけるかも我が背子が求むる乳母に行かましものを
  87. (未)
  88. (未)
  89. (未)
  90. (未)
  91. (未)
  92. (未)
  93. (未)
  94. あぢさはふ目は飽かざらね携り言とはなくも苦しくありけり
  95. あらたまの年の緒長くいつまでか我が恋ひ居らむ命知らずて
  96. 今は吾は死なむよわが背恋すれば一夜一日も安けくもなし
  97. (未)
  98. (未)
  99. (未)
  100. (未)
  101. (未)
  102. (未)
  103. (未)
  104. 人言を繁みと妹に逢はずして心のうちに恋ふるこのころ
  105. 玉梓の君が使を待ちし夜のなごりぞ今も寐ねぬ夜の多き
  106. 玉桙の道に行き逢ひて外目にも見ればよき子をいつとか待たむ
  107. 思ふにし余りにしかば術を無み我は言ひてき忌むべきものを
  108. 明日の日はその門行かむ出でて見よ恋ひたる姿あまた著けむ
  109. うたて異に心いぶせし事計りよくせ我が背子逢へる時だに
  110. 我妹子が夜戸出の姿見てしより心空なり地は踏めども
  111. 海石榴市の八十の衢に立ち平し結びし紐を解かまく惜しも
  112. 吾が齢し衰へぬれば白細布の袖のなれにし君をしぞ思ふ
  113. (未)
  114. (未)
  115. (未)
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  120. (未)
  121. 現身の常の辞と思へども継ぎてし聞けば心惑ひぬ
  122. 白栲の袖離れて寝るぬばたまの今夜は早も明けば明けなむ
  123. 白栲の手本ゆたけく人の寝る味寐は寝ずや恋ひわたりなむ
  124. かくのみにありける君を衣にあらば下にも着むと我が思へりける
  125. 橡の袷の衣裏にせば我れ強ひめやも君が来まさぬ
  126. 紅の薄染め衣浅らかに相見し人に恋ふるころかも
  127. 年の経ば見つつ偲へと妹が言ひし衣の縫目見れば悲しも
  128. 橡の一重の衣うらもなくあるらむ子ゆゑ恋ひわたるかも
  129. 解き衣の思ひ乱れて恋ふれども何のゆゑぞと問ふ人もなし
  130. 桃花染めの浅らの衣浅らかに思ひて妹に逢はむものかも
  131. 大君の塩焼く海人の藤衣なれはすれどもいやめづらしも
  132. 赤絹の純裏の衣長く欲り我が思ふ君が見えぬころかも
  133. (未)
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  151. たらちねの母が養ふ蚕の繭隠りいぶせくもあるか妹に逢はずして
  152. (未)
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  191. 天雲のたゆたひやすき心あらば我れをな頼めそ待たば苦しも
  192. 君があたり見つつも居らむ生駒山雲なたなびき雨は降るとも
  193. なかなかに何か知りけむ我が山に燃ゆる煙の外に見ましを
  194. 吾妹子に恋ひすべ無がり胸を熱み朝戸開くれば見ゆる霧かも
  195. (未)
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  209. 梓弓末は知らねど愛しみ君にたぐひて山道越え来ぬ
  210. 霞立つ春の長日を奥処なく知らぬ山道を恋ひつつか来む
  211. (未)
  212. (未)
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  217. (未)
  218. うちひさす宮にはあれど月草のうつろふ心我が思はなくに
  219. 百に千に人は言ふとも月草のうつろふ心 我れ持ためやも
  220. (未)
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  251. 鴨すらもおのが妻どちあさりして後るる間に恋ふといふものを
  252. 白真弓斐太の細江の菅鳥の妹に恋ふれか寐を寝かねつる
  253. 小竹の上に来居て鳴く鳥目を安み人妻ゆゑに我れ恋ひにけり
  254. (未)
  255. (未)
  256. 馬柵越しに麦食む駒の罵らゆれど猶し恋しく思ひかねつも
  257. さ桧隈桧隈川に馬留め馬に水飼へ我れ外に見む
  258. おのれ故罵らえて居れば青馬の面高夫駄に乗りて来べしや
  259. 紫草を草と別く別く伏す鹿の野は異にして心は同じ
  260. (未)
  261. 紫は灰さすものぞ海石榴市の八十の衢に逢へる子や誰れ
  262. たらちねの母が呼ぶ名を申さめど道行く人を誰れと知りてか
  263. 逢はなくは然もありなむ玉梓の使をだにも待ちやかねてむ
  264. 逢はむとは千度思へどあり通ふ人目を多み恋つつぞ居る
  265. 人目多み直に逢はずてけだしくも我が恋ひ死なば誰が名ならむも
  266. 相見まく欲しきがためは君よりも我れぞまさりていふかしみする
  267. (未)
  268. (未)
  269. (未)
  270. (未)
  271. (未)
  272. (未)
  273. ありありて後も逢はむと言のみを堅く言ひつつ逢ふとはなしに
  274. 極まりて我れも逢はむと思へども人の言こそ繁き君にあれ
  275. 息の緒に我が息づきし妹すらを人妻なりと聞けば悲しも
  276. 我が故にいたくなわびそ後つひに逢はじと言ひしこともあらなくに
  277. (未)
  278. (未)
  279. (未)
  280. (未)
  281. (未)
  282. (未)
  283. ただひとり寝れど寝かねて白栲の袖を笠に着濡れつつぞ来し
  284. 雨も降り夜も更けにけり今さらに君去なめやも紐解き設けな
  285. ひさかたの雨の降る日を我が門に蓑笠着ずて来る人や誰れ
  286. 巻向の穴師の山に雲居つつ雨は降れども濡れつつぞ来し
  287. (未)
  288. (未)
  289. 桜花咲きかも散ると見るまでに誰れかも此所に見えて散り行く
  290. (未)
  291. 月変へて君をば見むと思へかも日も変へずして恋の繁けむ
  292. な行きそと帰りも来やと顧みに行けど帰らず道の長手を
  293. 旅にして妹を思ひ出でいちしろく人の知るべく嘆きせむかも
  294. (未)
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  321. 在千潟あり慰めて行かめども家なる妹いいふかしみせむ
  322. みをつくし心尽くして思へかもここにももとな夢にし見ゆる
  323. 我妹子に触るとはなしに荒礒廻に我が衣手は濡れにけるかも
  324. (未)
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  336. 草枕旅にし居れば刈り薦の乱れて妹に恋ひぬ日はなし
  337. 志賀の海人の礒に刈り干す名告藻の名は告りてしを何か逢ひかたき
  338. 国遠み思ひなわびそ風の共雲の行くごと言は通はむ
  339. 留まりにし人を思ふに秋津野に居る白雲のやむ時もなし
  340. うらもなく去にし君ゆゑ朝な朝なもとなぞ恋ふる逢ふとはなけど
  341. 白栲の君が下紐我れさへに今日結びてな逢はむ日のため
  342. 白栲の袖の別れは惜しけども思ひ乱れて許しつるかも
  343. 都辺に君は去にしを誰が解けか我が紐の緒の結ふ手たゆきも
  344. 草枕旅行く君を人目多み袖振らずしてあまた悔しも
  345. まそ鏡手に取り持ちて見れど飽かぬ君に後れて生けりともなし
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  375. 白栲の袖の別れを難みして荒津の浜に宿りするかも
  376. 草枕旅行く君を荒津まで送りぞ来ぬる飽き足らねこそ
  377. (未)
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  380. (未)